2008年08月08日

有機農法が絶対いいのか

「有機・無農薬」というのがワンセットになったフレーズとしてよく掲げられています。しかし有機農法と無農薬農法というのは別もので、組み合わせとしては有機・無農薬のほかに有機・(低)農薬、無機・無農薬、無機・(低)農薬があるはずです。しかし有機・無農薬以外は全部ダメだというような風潮になってはいないでしょうか。

わが家の野菜作りは無農薬ですが有機農法ではありません。無機、すなわち化学肥料の一種である液肥を使っています。本などをいくつか読んで、ある程度勉強したつもりでの結論です。しかし国は法律まで作って有機農法を推進しているし、質の高い野菜の代名詞のようにどこでも有機と銘打っているのを見るにつけ、果たして液肥でいいのだろうかとときどき考えていました。

暇を見つけてはネットでいろいろ情報を探索しているうち、ここに一定の結論を得ることができました。まず化学肥料がなぜ悪いのかという背景からです。化学肥料の原料は鉱石などの無機物で、そこから植物の栄養に必要な三要素を抽出して作られたものです。植物は最終的には栄養を無機物として取り込むので、吸収の効率が良いわけです。

時代背景としては経済が成長して人口も増え、野菜の生産効率が求められていた頃です。化学肥料を使えば促成栽培が可能になり、単位面積当たりの収量が増え、供給も安定します。そこで農家はどんどん化学肥料を使うようになったようです。ところが化学肥料を使いすぎると野菜の中に有害物質が溜まり、それに発ガン性があると指摘されたのがことの始まりのようです。

さて翻って有機農法で使う有機肥料です。堆肥や米ぬかなどを原料とし、発酵させて作ります。化学的に作られていないというのがいかにも人間や環境に良さそうですが、そう単純ではありません。発酵が不十分な有機肥料が市場に多く出回っており、そのようなものを使うと土壌を著しく汚染するようです。地下水に影響することもあり、海外ではその使用が規制されているところもあるくらいだそうです。

土壌の汚染は有機肥料の使いすぎによっても生じるようですが、併せてこの使いすぎは上記の化学肥料と同様、野菜の中に同じ有害物質が溜まるということです。これは硝酸態窒素というもので、土壌の汚染もこれによって引き起こされるということです。この問題は漫画の「美味しんぼ」にも載っていました。

要は化学肥料にしろ有機肥料にしろ、使いすぎが良くないわけです。上記のように促成栽培のために使いすぎた化学肥料の件があったので化学肥料=危険というイメージが定着してしまったようですが、有機肥料だって使い方によっては危険なのです。特に家庭菜園をする素人が生半可な知識で有機農法に取り組むと、環境汚染と健康被害という、有機農法の良い点とよく言われていることと逆の結果を招く可能性が高いわけです。

もう一つ、有機肥料をやったら野菜が枯れたという話も聞いたことがあります。牛糞を発酵させて作った有機肥料ですが、牛が食べている飼料は現在ほとんどが輸入されたもので、その飼料にどうも原因があったようです。有機肥料には三栄要素以外にも様々なものが入っているから良いという説明もありますが、その様々なものが問題を引き起こしているのです。

現在のわが家の栽培方法は、水と肥料を極力抑えるという農法です。1週間に1回、300倍とか500倍に薄めた液肥を少量やるだけです。野菜が本来持っている力を引き出すという考え方に基づいており、自分自身納得をして取り組んでいます。よって安全性には問題ないはずです。

よく野菜は土づくりからと言われますが、元肥や石灰を入れてしばらくおき・・・などということもやっていません。排水をよくするために30cmほどの高畝にしているのが土についての特徴です。それでも結構おいしい野菜が毎日穫れていますから、この方法で間違いないと思っています。

もっとも、土づくりをしない分コストもかからないですから、ケチケチ農法を志向する身にとってはこの農法を採用する一つの理由ともなっています。そう言えば、週1回の液肥やりに使う水が水道水なのでもったいないなぁと思うこの頃です。
posted by bourbon_ueda at 00:00| Comment(0) | 畑づくり
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